「キミと、よみドキっ!」(泉大津市こどもの読書活動推進計画)
キミと、よみドキっ!.pdf (PDF:9455KB) ←こちらが本編です
以下、補足
1、「キミと、よみドキっ!」(泉大津市こどもの読書活動推進計画)策定にあたって
こどもの読書活動を社会全体で推進するため、2001 年に「子どもの読書活動の推進に関する法律」が施行された。国の「子どもの読書活動推進計画」も2023 年4 月には第5 次が策定され、自治体ごとに時代に合わせた計画が策定されている。
本市では、2017 年に策定した「生涯学習推進計画[基本施策5 読書活動の推進]」にこどもの読書活動推進の具体的な取り組みなどを示しているが、2021 年9 月に市立図書館が移転開館したことをきっかけに、単独の計画として「キミと、よみドキっ!」(泉大津市こどもの読書活動推進計画)を策定することになった。「生涯学習推進計画」で示している取り組みなどは継続したうえで、「子どもの読書活動の推進に関する法律」の理念に基づき、すべてのこどもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動ができるよう環境整備を行うことに重きを置いた計画を策定する。
2、策定までの動き
2023 年4 月に施行された「こども基本法」に基づき、2023 年4 月16 日に市内小中学生を対象とした「あ、そこの本嫌いのキミ手伝ってもらえませんか?(泉大津市こどもの読書活動推進計画策定ワークショップ)」を市立図書館オープンセミナースペースで開催し、乳幼児から高校生までそれぞれの読書環境で不足しているものを考えた。同日開催の図書館協議会にて、こどもたちから出された意見をそのまま生かす形で計画にまとめていくことになった。しかし、こどもたちに広く周知するための最大の課題は<文字を読むこと>であったため、少ないページ数かつマンガで表現することとした。
「こどもたちの読書環境を整えることに大人は本気にならなくてはいけない!」という思いの下に図書館協議会にて交わされた議論は以下のとおり。
泉大津市こどもの読書活動推進計画に関する協議の資料及び議事録(PDF)
・「あ、そこの本嫌いのキミ手伝ってもらえませんか?」(こどものアイデア)
・令和5 年度第1 回図書館協議会(議事録)
・令和5 年度第2 回図書館協議会(議事録)
3、環境整備担当一覧
①こどもが使いやすい市立図書館・学校図書館の整備
・学校図書館を使いたくなるよう、工夫した図書館にします
・市立図書館、学校図書館にこどもがリラックスできる空間をつくります
・楽しく図書館を使えるよう、使い方指導を丁寧に行います
・学校図書館で容易に資料を探せるよう、データ及び装備を整えます
建築・・・教育政策課、資産活用課
運営・・・生涯学習課、学校
資料装備・・・生涯学習課、学校、指導課、地域
②こどもが読みたくなる資料の収集及び提供
・こどものニーズを常に拾い上げる工夫を行います
・魅力的に感じる資料、興味を示す内容の資料を収集及び提供します
・情報の鮮度を保つため適切に廃棄作業を行い、基準を満たすよう収集します
収集及び提供・・・生涯学習課、学校、こども育成課、地域
③こどもが情報の選択をできるようになる取り組み
・複数の文字情報や画像情報をくらべられるよう、様々な情報ツール及び情報を取得できる環境を準備します
・多角的に情報を見て考えることができるよう、ディベート活動を推進します
情報ツール(書籍、データべースなど)・・・生涯学習課、学校
ディベート活動・・・生涯学習課、学校、地域
④こどもが読むことに触れられる場所の整備
・泉大津市内の様々な場所で読むことに触れられるよう、まちぐるみ図書館を整備します
まちぐるみ図書館・・・生涯学習課
まちライブラリー・・・地域
学校図書館の地域開放・・・生涯学習課、学校、指導課、地域
シーパスパーク、モントパーク・・・都市づくり政策課
幼保こども園・・・こども育成課
⑤こどもが読みやすい多様な資料の収集及び提供
・乳幼児と保護者の言語コミュニケーションのため、布の絵本及び布のおもちゃを収集及び提供します
・読むことへのバリアをなくすため、やさしい日本語資料・多言語資料・デジタル資料・LL ブック・UD絵本・点字つき絵本・大活字本などを収集及び提供します
収集及び提供・・・生涯学習課、学校、指導課、こども政策課、障がい福祉課、地域
⑥こどもが情報をアウトプットできる取り組み
・収集した資料を文章や図、グラフ、イラスト等でまとめる指導を行い、発表できる場をつくります
・多角的に情報を見て考えることができるよう、ディベート活動を推進します(③)
指導・・・生涯学習課、学校
場所・・・生涯学習課、学校、地域
⑦こどもが読むことをサポートする読書補助器具の設置
・ディスレクシアや視覚障害などの人の読書補助器具であるリーディングトラッカーやリーディングルーペを、こどもが読むことに触れられる場所に設置することで、読むことに集中ができにくいこどものサポートを行います
・集中力アップのため、[ちょい寝]できる環境を整えます
設置・・・生涯学習課、学校、指導課、障がい福祉課、地域
⑧こどもが読むことをサポートする取り組み
・読むことが楽しくなるきっかけづくりの読書活動(ストーリーテリング、読書のアニマシオン、ブックトーク、TRPG、体験活動など)を行います
読書活動実施・・・生涯学習課、学校、障がい福祉課、地域
⑨こどもが読むことをサポートする大人の増加
・学校図書館の地域開放を地域の大人と共に増やし、市立図書館の地域拠点とします
・まちぐるみ図書館の活動をサポートする大人を増やします
・市立図書館にこどもの読書活動を指導できる司書を配置します
・学校図書館にこどもの読書活動を指導できる司書を配置します
・市立図書館に学校図書館や授業への助言ができる司書を配置します
・市立図書館長は、こどもの読書活動推進の視点を持った図書館運営を行うとともに、学校支援サービスを強化し学校図書館をサポートします。また、地域の大人がこどもの読書活動に関わることができるようサポートを行います。
・学校図書館長である学校長は、こどもの読書活動推進の視点で学校図書館運営を行うとともに、学校支援サービスを教職員に周知することや図書館協議会委員として活動することで市立図書館に関わります。また、地域の大人がこどもの読書活動に関わることができるようサポートを行います
学校図書館の地域開放・・・生涯学習課、学校、指導課、地域
まちぐるみ図書館・・・生涯学習課、地域
市立図書館・・・生涯学習課
学校図書館・・・学校、指導課、地域
⑩こどもが読むことをサポートする人材育成
・読むことの多様性をこどもに伝える人材育成を行います
・学校での読み聞かせをサポートする人材育成を行います
・バリアフリー資料の製作をサポートする人材育成を行います
・司書、教職員、地域の方、それぞれがバリアフリーの視点で必要とする研修を行います
人材育成、研修実施・・・生涯学習課、学校、指導課、障がい福祉課、地域
4、年度ごとの目標
市立図書館員、学校図書館員、市役所関係各課、地域の大人、図書館協議会委員が、こどもと共にこどもの読書環境について評価する場を年1 回設けます
・児童、生徒、教職員、保護者アンケート①②③
読む機会が増えた
興味のあることが増えた
新しいことを知ることが楽しくなった
知っている言葉や漢字が増えた
自分の考えを言葉や文章で伝えられるようになった
・まちぐるミツド(本に触れられる場所数÷市の面積14.33 ㎢) ④
2023【0.63】→2024【1(1 ㎢あたり1 か所)】→2025【2】→2026【3】
・バリアフリー資料の点数 ⑤
2023【2,652】→2024【2,800】→2025【2,900】→2026【3,000】
・アウトプットできる取り組み回数 ⑥
2023【14】→2024【17】→2025【20】→2026【23】
・読書補助器具の設置箇所数 ⑦
2023【1】→2024【12】→2025【20】→2026【30】
・読むことをサポートする取り組み回数 ⑧
2023【6】→2024【10】→2025【15】→2026【20】
・読むことに関わる大人の人数 ⑨
2023【29】→2024【40】→2025【50】→2026【60】
・読むことをサポートする人材育成への取り組み回数 ⑩
2023【4】→2024【10】→2025【15】→2026【20】
5、参考資料(外部リンク)
子どもの読書活動の推進に関する法律(文科省HP)
こども基本法(こども家庭庁HP)
第五次子どもの読書活動の推進に関する基本的な計画(文科省HP)
学習指導要領(文科省HP)
第6 次学校図書館整備等5 か年計画(文科省HP)
視覚障害者等の読書環境の整備の推進に関する法律(厚労省HP)
泉大津市生涯学習推進計画(泉大津市HP)
泉大津市教育委員会 2024.3